私が「自分史作成サービス」を始めるきっかけとなった自己分析と、
長年「自分史作成サービス」に取り組んできた経験から思うのは、
私たち「自分史ライター」は「作家ではない」ということです。
私が個人的に考える作家とは、
「自分の中に<宝石>の鉱脈を持ち、
それを採掘し、研磨する技術を持っている人」です。
一方、自分史ライターは、自分の中に宝石の鉱脈を持っていません。
宝石の鉱脈は、あくまで「お客さま」の中にあり、
それを採掘して研磨する技術のみを持ち合わせているのです。
みずからのうちに宝石の鉱脈がないことは、
多少残念なことではありますが、
お客さまの中に眠る宝石を採掘し、磨き上げ、
お客さまとご家族にお渡しできたときの喜びを見るのは、
とても幸せなものです。
また、私たちがいなければ、
誰にも知られずに消え去っていた宝石を、
本という形で永遠に残すことができるのは、
少しばかり誇らしいことでもあります。
いわば「創作者」というよりも、「職人」という言葉が、
自分史ライターには、ふさわしいのかもしれませんね。
しかし、それは悪いことではないと、私は確信しているのです。